サイトカインは、リンパ球やマクロファージ、樹状細胞などの免疫担当細胞のみならず間葉系幹細胞(MSC)など多種多様な細胞から産生され、微量で強力な生理活性を示す蛋白質で、生体内で細胞間の情報伝達を担っています。それ故、サイトカインが治療の手段や標的になっています。2020年の世界で最も売れた医薬品のトップ20には、1位のTNF-aを始め、IL-12/IL-23とIL-17に対する抗体医薬が入っています。本研究室では、このようなサイトカインのBiologyに関する基礎的研究のみならず、免疫、がん、再生医療への治療応用の検討を行っています(図1)。
オンデマンド配信は、2021年6月30日をもって終了しまた。これをもちまして、本学会学術集会を全て終了致します。改めまして、多くの方々のご参加とご視聴に、心より感謝申し上げます。さらなるサイトカイン研究の発展を祈念すると共に、引き続き、本学会にご支援、ご協力を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。来年の第86回は、東京大学で今度はお会いできることを期待しております。有難うございました。
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大会長:善本 隆之
会 期:2021年5月21日(金)~22日(土)
会 場:WEB開催
お陰様で、一般演題も52演題集まり、ベストプレゼンテーション賞も合計14演題選出し授受しました。有難うございました。6月末までオンデマンド配信しています。
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大会長:善本 隆之
会 期:2020年7月3日(金)~4日(土)
会 場:東京医科大学 新病院 9階 臨床講堂
日本インターフェロン・サイトカイン学会は、インターフェロンを発見した長野秦一博士らにより1961年に「ウイルス抑制物質研究会」として発足され,「日本インターフェロン研究会」を経て、1998年より現在の「日本インターフェロン・サイトカイン学会」となりました。本学術集会で第85回目を迎え、まさに、日本におけるサイトカイン研究の原点とも言える歴史ある学会です。その間、多くの著名な日本人研究者がしのぎを削ったサイトカインの同定・クローニング、いわゆるサイトカインハンティングの時代を経て、現在では、サイトカインに対するいくつもの抗体医薬が世界的なブロックバスターの医薬品となり、注目を集めております。本学会は、このようなサイトカインを中心とした関連領域の基礎研究から応用研究に至るまで、幅広く医学・科学の発展に貢献することを目的としております。
この度、第85回日本インターフェロン・サイトカイン学術集会(JSICR2020・サイトカイン2020)を2020年7月3日(金)および4日(土)の2日間、2019年7月開院予定の東京医科大学 新病院 9階講堂において開催させて頂くことになりました。今回は、サイトカイン研究の原点に立ち返り、感染症にのみならず、がん、造血再生、免疫アレルギーや、さらに、蛋白質発現制御など、サイトカインが関わる幅広い分野の研究を対象に、最新の発見や新たな展開について、国内の第一線の研究者のみならず若手の研究者にもご発表頂きます。さらに、企業の研究者からの演題も奨励し、特に、若手の研究者には、多数のベストプレゼンテーション賞をご用意しております。しかし、新型コロナウイルスの影響で、開催を1年延期して、2021年5月21日(金)と22日(土)に行うことになりました。
詳細は、後日専用のHPで発表致しますが、多くの参加者を歓迎しております。また、ご協賛頂ける企業や団体等がございましたら、直接私宛にご連絡頂ければ幸いです。ご協力の程、宜しくお願い致します。
TEL: 03-3351-6141 (内線 431)
E-mail: yoshimot(@)tokyo-med.ac.jp
東京医科大学では、平成25年度より修士課程が開設され、当研究室では入学希望者を大募集しています。授業料は、国公立や私立大学より安く設定されています。第1次修士課程入学試験は、他大学より早く以下の通りです。詳細は、以下の大学の修士課程案内をご覧下さい。
免疫、がん、自己免疫、炎症性疾患、再生医療、マウスだけでなくヒトのサンプルを用いた研究などに興味のある人、または、迷っている人でも結構ですので、まずは、研究室の見学にいらして下さい。いつもで時間を調整して対応致しますので、下記までメール等で善本宛にご連絡下さい。お待ちしています。
TEL: 03-3351-6141 (内線 431)
E-mail: yoshimot(@)tokyo-med.ac.jp
募集人員 | 10名 |
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願書受付期間 | 令和3年7月26日(月)~8月6日(金) |
入学試験日 | 令和3年8月27日(金)外国語試験、専門科目試験 |
合格発表日 | 令和3年9月16日(木) |
入学手続期間 | 令和3年9月21日(火)~30日(木)15:00まで |
入学式 | 令和4年4月 日( )14:00(予定) |
2次募集
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9月入試 | 12月入試 | ||
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受 験 料 | 10,000円 | ||
出願期間 |
令和3年8月16日(月) ~8月27日(金) |
令和3年11月15日(月) ~11月26日(水) |
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試 験 日 | 令和3年9月17日(金) | 令和3年12月17日(金) | |
合格発表日 | 令和3年10月22日(木) | 令和4年1月20日(木) | |
入学手続期間 |
令和3年10月26日(月) ~11月4日(木) 15:00まで |
令和4年 1月24日(月) ~2月3日(木) 15:00まで |
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入学辞退日 | 令和4年3月26日(金) 12:00まで | ||
入 学 式 | 令和4年4月 日( ) | ||
学 費 |
入学金 100,000円 授業料 400,000円 |
サイトカインの本がSpringer出版社より発売されました。
タイトル: Cytokine Frontiers:
Regulation of Immune Responses in Health and Disease
出版社: Springer
編集者: 善本隆之(東京医科大学)・善本知広(兵庫医科大学)
Part 1. Cytokines in Inflammatory Disorders
1. IL-1: Charles A. Dinarello (University of Colorado
Denver, USA)
2. IL-6: Masaaki Murakami (Osaka University, Japan)
3. IL-17: Susumu Nakae (University of Tokyo,
Japan)
4. IL-18: Haruki Okamura (Hyogo College of Medicine,
Japan)
5. IL-21: Warren J. Leonard (National Institutes of Health, USA)
6. IL-22: Wenjun Ouyang (Genentech,
USA)
7. IL-23: Daniel J. Cua (Merck Research Laboratories,
USA)
8. IL-36: John E. Sims (University of Geneva, Switzerland)
9. TNF-α: Marc Feldmann (University of Oxford, UK)
Part 2. Cytokines in Allergic Disorders
10. IL-25: Hiroshi Nakajima
(Chiba University, Japan)
11. IL-33: Tomohiro Yoshimoto (Hyogo College of Medicine, Japan)
12. TSLP: Steven F. Ziegler (Benaroya Research Institute, USA)
Part 3. Cytokines in Immunological Tolerance and Anti-inflammation
13. IL-10: Anne O’Garra (MRC National Institute for Medical Research, UK)
14. IL-27: Takayuki Yoshimoto (Tokyo Medical University,
Japan)
15. IL-35: Dario A. A. Vignali (St. Jude Children’s Research Hospital, USA)
我々が研究しているのは、長い生物の歴史の末、人間に備わっている高い特異性と多様性を兼ね備えた高度な生体防御機構である『免疫』についてです。今流行っている新型インフルエンザウイルスにも対抗できるのは、その一つであるワクチンです。また、体の中で異常な細胞が増えてこないように常に監視しているのも『免疫』です。一方、『免疫』には良いことばかりだけではありません。諸刃の剣で、時として人間に襲いかかってきます。それが、自己免疫であったりアレルギー反応です。さらに、『免疫』を人為的に制御することにより臓器移植の道も開けてきます。このような免疫機構の基本原理の探求を我々は行っています。
『研究』とは、特に医学部では、人間におけるあらゆる生命現象の真理や基本原理の発見を目指して、人間が自由に発想し好奇心や探求心をもって行う知的創造活動です。研究の醍醐味と言えば、仮説と異なる事象の中からどれだけ新たな発見に至ることができるかということです。そして、研究の喜びとは、何と言っても、世界中の誰も知らないことに出くわす感動です。そもそも研究とは、多くの人が信じている常識を覆すことを見つけたり、わからないことを明らかにし、それを論理的・科学的に立証し世の中の人々に知らしめる行為とも言えます。そして、こうして得られた研究の成果が、近い将来難病の治療や予防につながり社会へ貢献するのです。それゆえ、研究には熱い情熱が必要です。このような情熱に満ち溢れている学士や修士を終える学生の皆さんや既に働いている社会人の皆さん、我々と一緒に生命現象の真理や基本原理の探求を始めませんか?決して遅いと言うこともありません。少しでも興味がある人は、是非一度ご連絡下さい。
卒業研究生も積極敵に受け入れています。『研究』とはどういうものかを実感するためには、ある程度の時間が必要です。卒業研究期間だけでなく修士課程との合計3年間で、研究の遂行、データのまとめ、学会発表、論文作成などの研究者として必要な知識や考え方、技術を身につけて貰うように指導します。ですから、卒業研究生には、そのまま修士課程、さらに意欲や能力のある人には博士課程にも進学して貰うことを推奨します。