講 師 | 藤田 英俊 |
大学院生 | 宮川 聡美 |
書 記 | 山内 早有里 |
これまで人類が経験したことのない超高齢化社会と飽食の時代を迎え、国民の大きな関心は健康的で活動的な生活であり、それを阻む代表的な病態がロコモーティブシンドロームとメタボリックシンドロームであることは明白です。関節痛を訴える患者数は全国で約 800 万人、関節リウマチは 80 万人、肥満に関しては成人の男性約 30 %、女性約20 % と推定され、医療政策上今世紀の最大の問題となっています。
わたしたちはロコモーティブシンドロームの代表的疾患である関節リウマチの関節よりE3ユビキチンリガーゼ シノビオリンを発見しました。同遺伝子の機能解析により、癌、肝硬変、さらに代謝性疾患に密接に関与することを世界に先駆けて報告しました。さらに、シノビオリン抑制剤開発に成功しています。今後、わたしたちの研究チームは大学における先端科学のノウハウを活用し、病態研究とともに、そのトランスレーショナル研究の産物である上記の化合物の薬理作用の分子メカニズムを明らかにし、上記疾患群の国民へ科学的裏付けのある医薬品・サプリメントを提供するためのプラットフォームを形成することを目指します。